冷却水用のフィルターに 熊野沖の航行で吸着か 遊漁船から軽石見つかる

 熊野沖などで運航するマグロ釣りなどの遊漁船・滉基丸から13日、全国的な話題となっている軽石が発見された。船長の川崎滉基さん(26)が注意を呼びかけている。

 川崎さんによると、船体エンジンのオイル交換などメンテナンスを行っていたところ、冷却水として海水を引き込むフィルター部分に大小70個程度の軽石を発見。おそらく2日前に熊野沖約35㌔の海上で行ったルアー釣りのための航行の際に吸い込んだものと思われるという。

 通常、このフィルターには木くず等がよくつくが、軽石は初めてとのこと。今回はたまたま気づいたが、軽石がフィルターにビッシリつくとエンジンが故障につながる恐れが高いという。

 川崎さんは「いつ、どこで吸い込んだかもわからず、海面に浮いたのも見たわけじゃない。しばらくはこまめに確認するしかないですね」と注意を促していた。

 軽石は今年8月に小笠原諸島・福徳岡ノ場の海底火山噴火に由来するとみられるものが沖縄県周辺に押し寄せ、その後は関東の沿岸部などでも確認された。この地方では今月3日、尾鷲市沖の熊野灘で軽石が漂流しているのを確認したと三重県が発表。小笠原諸島の海底火山の噴火で発生したものかは不明だが、県では漁業協同組合など漁業関係者に情報提供し、注意を呼びかけていた。

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