熊野市長選挙は17日に告示され、現職の河上敢二氏(65歳、井戸町)が無投票で再選を決めた。旧熊野市時代から含め通算7期目へと入る。河上氏は「今、市政に一番求められているのはコロナへの対応。市民の皆さんの日常生活を取り戻すことと経済の回復。急いで対応しなければならない課題として、皆さんと共にしっかり取り組みたい」とウィズコロナへの対応や、小さくてもキラリと光る元気な熊野市への決意を新たにした。
11月12日の任期満了に伴う今回の市長選挙。河上氏は6月21日に市内の経済団体役員に名を連ねる有志32人から出馬要請を受けたことや、市民から「コロナ対応を引き続きよろしく頼む」との声から出馬を決意。7月9日に立候補を表明した。市民からのコロナ対応への評価も高く、河上氏以外の候補はほとんど噂にもならず、大半の予想通り、無投票での再選となった。
井戸町の旧河上石材事務所前で行われた出陣式には多くの支持者らが集まった。後援会の速水修会長の挨拶に続き、河上氏は新型コロナウイルス感染症対策や経済の回復・活性化、過疎少子化や防災、SDGs(持続可能な開発目標)、ICT(情報通信技術)への対応などを語り、第一声を放った。
午後5時になり、他の立候補者がなく、河上氏の当選が決定。選挙カーで河上氏が事務所に戻ると、集まった市民らから大きな拍手が沸き起こった。当選祝賀会では速水後援会長がお礼を述べ「河上市長はこれまでと同じように市民や市のために働いてくれると思います。後援会としても市政の取り組みを出来るかぎり応援していきたい」と挨拶。熊野商工会議所の榎本正一会頭や谷川孝栄、藤根正典、津村衛県議、竹上真人松阪市長、加藤千速尾鷲市長、大畑覚御浜町長ら来賓紹介に続き、支持者から河上氏に花束がプレゼントされた。はるみ夫人と一緒に花束をうけとった河上氏は多くの支援に感謝の言葉。コロナ対応や経済回復が急務とし「いろいろな課題がございますが、市民のご理解とご協力を頂きながら熊野市が元気になるよう、小さくてもキラリと光る元気な街になるようしっかりと取り組んでいく所存。熊野市は小さな市です。単独で出来ることは限られてきている。近隣市町や市長会、議会の関係者の皆さんのご協力をなお一層お願いする次第です。広域でしっかり取り組んで、東紀州の全ての市町が共に元気な街になるよう取り組ませていただきたい」と力を込めた。