三重県立木本高校2年生の堀和寿希君が8月3、4両日、那智勝浦町で開かれた、全国高等学校総合文化祭「紀の国わかやま総文2021」の囲碁部門で見事、日本一に輝いた。
同文化祭は文化部のインターハイと呼ばれる、芸術文化活動に取り組む高校生が日頃の成果を披露する、高校生最大の文化の祭典。今年は和歌山県が舞台となり、各都道府県代表の高校生たちが互いの活動を良き刺激とした。
堀君は4歳から囲碁を始め、実家近くの「くまのこども囲碁普及会」(川邊展央代表)で仲間たちと棋力に磨きをかけた。小学生時代から頭角を現し、有馬中学校1年生時には東紀州から初めて、日本棋院中部総本部の院生に合格した。
今年5月の三重県大会では、堂々4連勝で優勝。三重県代表として「わかやま総文」の男子個人戦の部に出場した。
「紀の国わかやま総文2021」の大会は45都道府県代表による6回戦スイス方式(すべての参加者が一定数の試合を行うトーナメント方式)で行われた。堀君は全国の強豪を相手に、見事6戦全勝。県大会から負け無しで高校生ナンバーワンとなった。
堀君は「当初はベスト8を目指していたので、まさか自分が優勝できるとは思っていませんでした。4、5、6回戦は苦しい戦いが続き、接戦が多く、それを勝ちきれたのは自信に繋がりました。次回の高校選手権も上位を目指して頑張りたい」と喜んだ。
堀君を幼少時から見守ってきた「くまのこども囲碁普及会」や、熊野市教育委員会のこども囲碁教室の関係者らも、堀君の大活躍に感激。川邊代表は「幼少の頃から、たゆまず棋力研鑽に励んできた和寿希君の碁は、変化に富んだ柔軟な棋風でその才能にますます磨きがかかってきたと思う。全国優勝という快挙は本当にうれしい」と喜んでいた。