下川建世・喜美子夫妻の作品展 「南風窯の記憶」展 来月10日から小阪のギャラリー「つばめ舎」

 熊野市飛鳥町小阪のギャラリー「つばめ舎」で5月10日(土)から18日(日)まで、御浜町阿田和で作陶をしていた下川建世・喜美子夫妻の作品を展示する「南風窯の記憶」が開催される。

 下川建世さんは御浜町生まれ。1975年に公務員として勤務を続けながらやきものを始める。1997年に半地下式穴窯を築窯。工房名を南風窯とし公募展などで数々の賞を獲得した。2006年に退職し作陶にますます力を入れ、2010年に四日市萬古陶磁器コンペにて優秀賞、三重のやきもの展で伊賀賞を受賞、2013年に三重のやきもの展で最優秀賞を受賞した。「自分の表現の納得いくまで土に向かい没頭する日々が本当に楽しい。自然の中に発想を見つけながら、色々な作品に挑戦したい」と精力的に活動を続けるも2018年に死去した。

 喜美子夫人は尾鷲市九鬼町生まれ。独身時代に陶芸に出会い、結婚後は離れるも子育てが一段落した2007年より本格的に作陶を再開。2009、2010年に三重のやきもの展で受賞し、女流陶芸展では2度の入賞など、固定概念に捉われない自由な発想の作品を作り出してきた。晩年は合同会社だんらんみはまを設立。「TKぎゃらりー&カフェだんらん」を開店し、御浜町に文化的な賑わいをもたらし、住民が豊かな文化を享受できる施設を目指していたが、今年2月25日に急逝した。「つばめ舎」では「今回の陶芸展ではこの地域で創作活動を続けてきた二人のこれまでの作品を皆様に『記憶』としてご覧いただきたく、開催させていただくこととなりました」と、多数の来場を呼びかけている。

 展示時間は午前11時から午後5時で、会期中は無休。問い合わせは電話080・5504・4102番へ。

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