三重県は4月13日(日)~10月13日(月)にかけて開催される2025年大阪・関西万博関西パビリオン三重県ブースにおける特別展示の内容とスケジュールを発表した。「熊野古道」「常若」「自然」「歴史・文化」「産業」「食」を6つの特集テーマに、関連した特別展示を期間限定で実施する予定。
三重県ブースの概要は「日本のこころの原点~美し国みえへとつづく時を超えた物語~」がテーマ。三重県が世界に誇る魅力に「出会う(時のトンネル)」、多様な魅力を「知る(美し国みえ体験広場)」、三重へ「旅立つ(ナビゲーションエリア)」の3つのゾーンで構成される。全体面積は約160平方㍍で、関西パビリオン内に開設。
特別展示の内容としては「熊野古道」では「イマーシブ熊野古道~二大聖地を結ぶ絶景の道を歩く~」と銘打った。「イマーシブ」体験は、その世界観に入り込んだような体験ができる没入型コンテンツ。5面のスクリーンに熊野古道を歩いているような映像を投影。川の音や鳥のさえずりといった自然音を流したり、ヒノキの香りを漂わせたりすることで、あたかも現地にいるかのような体験を提供する。
「産業」では、三重の伝統産業として「伊賀くみひも」や「伊勢形紙」など、県内の様々な伝統工芸品を展示。映像で人間国宝の作品紹介や現在の三重を代表する自動車産業や半導体産業、万博のテーマと親和性の高い取組を行うスタートアップ企業など、三重の多様な産業をPRする。
「食」では「海女漁と三重の食」について、海女漁(出漁~素潜り~水揚)の臨場感ある映像により、漁の様子を間近で体感。現役海女が漁の様子などを直接伝える機会も設ける。三重を代表する食材も映像で宣伝する。
「常若」は平成25年に行われた伊勢神宮第62回式年遷宮で現在の社殿に造り替えられる前に、内宮正殿の萱葺屋根に使われていた内宮正殿鰹木(ないくうしょうでんかつおぎ)を展示。古代の姿そのままに現存する「常若」の精神を示す。
「歴史・文化」は伊勢国桑名(現三重県桑名市)の刀工で、室町時代の末期以降3~4代にわたり作刀していたと言われる村正の宝刀を出展。「自然」ではアメリカ独立宣言時に打ち鳴らされた鐘を模して作成された自由の鐘(ミキモト真珠島所有)を展示。真珠1万2250個、ダイヤモンド366個を用いた「100万ドルの鐘」として昭和14年のニューヨーク万博にも出品されている。特別展示のスケジュールは次の通り。
▼熊野古道「イマーシブ熊野古道」=5月10日(土)~28日(水)
▼常若「内宮正殿鰹木」=5月29日(木)~6月18日(水)
▼歴史・文化「宝刀『村正』」=7月1日(火)~7月23日(水)
▼自然「自由の鐘」=7月24日(木)~8月16日(土)
▼産業「三重の伝統産業」=8月25日(月)~9月25日(木)
▼食「海女漁と三重の食」=9月28日(日)~10月13日(月・祝)