熊野商工会議所(榎本義秀会頭)の令和7年「新年の集い」が10日、熊野市井戸町、みどりやで開かれた。来賓や会員ら約60人が参加し親睦を深めた。熊野市の河上敢二市長は祝辞の中で、現在編成中の来年度予算案が市制始まって以来の大型予算になることを明かし、行政と商工業者一体となり市の発展に努めて行くことを語った。
開会にあたり榎本会長は昨年12月の新宮紀宝道路開通に触れ「国は地方創生の取り組みにおいて、地方へ人やモノの流入を拡大させていくと言われています。近畿自動車道紀勢線の延伸で観光を中心に『ヒトやモノ』の流れが加速する大きなチャンス」と述べた。
また、「今年は熊野商工会議所創立50周年の年です。幾多の難局を乗り越え、会議所運営に携わっていただきました多くの先人に対して敬意と感謝を申し上げます。会議所運営ではお詫びしなければならない事もありましたが『復活と再生』の年に創立50周年を迎え皆様と喜び合える事をうれしく思います。今年も、皆さんが幸せに笑顔で過ごせますことを願います」と挨拶した。
来賓の河上市長は少子化など人口減少に「非常に危機意識を持っている」とし、DXや人材育成、担い手確保など様々な課題に商工会議所としっかり連携し対応していくことを話し祝辞。来年度予算案についても過去最大規模になる見通しを示した。
引き続き、三重県雇用経済部の松下功一部長が祝辞。吉川有美参院議員は下請性を脱した独立性のある企業への成長を促す「下請振興法」などの改正に取り組むことを話した。谷川孝栄県議も政治が連携し、中小企業が頑張れる状況づくりに全力を尽くすことを話しお祝いの言葉を贈った。
この後、榎本会頭、吉川参院議員、河上市長、谷川、藤根正典、東豊各県議が威勢よく鏡開き。榎本正一熊野商議所特別顧問の発声で乾杯し祝宴に入り、参加者は大いに交流を深めた。出席者は物価やエネルギー高騰、人手不足など厳しい社会情勢への対応や、地域経済の発展への団結を誓い合い、決意を新たにしていた。