熊野古道語り部友の会(西尾寛明会長)と一般社団法人東紀州地域振興公社は15日、熊野市の県熊野庁舎で語り部養成講座を開いた。3回シリーズの第1回目。今年新たに入会する語り部15人はじめ、スキルアップを目指す語り部合わせて36人が受講し、資質を磨く。
同友の会は熊野古道伊勢路の歴史・文化・自然について説明するガイド。年間を通して、古道客らを案内している。近年、新たに語り部となる人は年間1~2人が続いたが「紀伊山地の霊場と参詣道」の世界遺産登録20周年の影響もあってか、昨年も10人以上が新たに語り部講座を受講するなど注目が高まっている。
開講にあたり東紀州地域振興公社の杉﨑誠事務局長が多くの参加を喜び「古道の魅力を伝えてください」と挨拶。講座の講師は西尾会長が務め、語り部友の会の組織概要や保全活動、熊野古道伊勢路、安全管理について知識や経験を伝えた。
西尾会長は案内のスキルとして会話や内容の他にボディランゲージなど非言語コミュニケーションの活用の大切さなども語った。活動する上では会員同士の交流や情報交換の大切さも話していた。
第一回講座は座学で、2回目は1月11日、3回目は2月8日にいずれも木本町の松本峠で現地講座を予定。3回全て受講した人は松本峠で語り部として活動できるようになる。