御浜町内の中学生がまちの未来を真剣に考え提案する「主権者教育発表会」が11月29日、役場で開かれた。阿田和、尾呂志学園、御浜中の2・3年生が、これまでに取り組んできたことから学び感じた想いをプレゼンしあった。
町では毎年、3年生対象の出前授業を実施しており、令和3~12年度にかけて実施するまちづくりの指針となる最上位計画「第6次御浜町総合計画」について説明している。これを受け、中学生は企画、教育総務、農林水産、生活環境、健康福祉、税務、住民、建設といった役場の各課担当者を迎え、より良い御浜町にするための提案を行っている。
今回は本年度の総まとめとして、各校の代表生徒が集まって自分たちの考えた提案を紹介しあった。
阿田和中は『子ども・子育て支援』をテーマに、子どもと触れあう機会を増やし、子どもがいることの良さをアピールすること、御浜町の知名度アップのために社会福祉協議会のマスコットキャラ「みぃまる」を広くPRすること、事業に必要な資金をクラウドファンディングで集めることなど声を上げた。
尾呂志学園中は『みかん産地再生』に着目し、YouTubeを活用してみかん農家の良さ(四季を感じながら仕事できる、ものづくりのやりがいがある等)を発信すること、みかんの良さ(美味しさ、加工品、無人市等)をPRすること、毎月3日はみかんやそれを活かした加工品を食べる条例『毎月3日はみかんを食べるDAY』を制定することを提案した。
御浜中からはE、Gの2班が参加。E班は『商工観光業の振興』にスポットを当て、地域内消費の減少に歯止めをかけるための案として、町外で御浜町のものを販売して興味を持ってもらう導線を作ること、御浜町ならではの柑橘を生かした商品で町を周知する事を発表。続くG班は『学校教育の充実』を題材に、一人一台端末(クロームブック)で授業の様子を録画やリアルタイム配信することで、体調不良などでその場にいなくても見られる仕組みづくり、オンライン相談・カウンセリングなどを要望した。
生徒の熱い想いを受け、町は令和8~12年度までの「後期基本計画」の策定を進めていく。本誠一教育長は、少子高齢化や人口減少、定住促進、みかん産業の振興など諸課題に対して真剣に向き合って提案してくれたことに感謝を示し、「自分たちが住みやすい御浜町をどう作っていくかを考え、行動する〝主権者〟としての姿勢を身につけてくれた。これは将来、社会に出てからの自信にもつながると思います」と賛辞を送った。
発表会に参加した各校の代表生徒は次の皆さん。
【阿田和中】
百﨑美沙、畠山沙織、堀口稜真
【尾呂志学園中】
西垣戸龍也、鈴木惣介、中谷ひまり
【御浜中E】
中西希久男、間下仁朗、北裏央士郎、向井奏音
【御浜中G】
小木曽慧、西岡蓮、平見りな、清水隆之介