国税庁による「令和6年度税に関する高校生の作文」で木本高校の柳本莉奈さん(1年)が名古屋国税局長賞に輝いた。また、木高の榎本遥香さん(同)と紀南高校の仮屋悠斗さん(同)がそれぞれ紀州税務推進協議会長賞を受賞した。柳本さんの作文は来年1月28日に伊勢市の神宮会館で開催される第61回新春税務講演会で朗読が予定されている。
同作文は次代を担う高校生が税を題材とした作文を書くことを通じ、税に対する関心を一層深めてもらおうと毎年募集している。今年度、名古屋国税局管内では132校1万5571編、尾鷲税務署管内は3高校から計278編の応募があった。
27日は木本高校で表彰式があり、福田英成校長が見守る中、尾鷲税務署の小野晴彦署長から柳本、榎本さんに賞状などが手渡された。柳本さんが受賞した名古屋国税局長賞は岐阜、静岡、愛知、三重の4県からそれぞれ1人が選ばれる各県最高位の賞。
柳本さんは「税のありがたさ」をテーマに、税金の使い道で特に興味を持った医療費制度について作文。自身の身近な存在に起きた出来事から「万が一、医療保険制度などがなかったら、医療費だけでなく生活費など今でも苦労していたかもしれない。身近な消費税だけでなく、これから社会人になって所得税などを納めるが、納めた税金が自分や誰かの役に立っているものと思い、日頃から感謝の気持ちを持つようにしたい」と締めくくった。
紀州税務推進協議会長賞の榎本さんは中学生時代に租税教室で学んだ内容から「私たちの生活と税の使い道」と題し作文を仕上げた。道路整備による利便性の向上や、学校の教科書、救急車の無料利用など税金によって不安を抱えず生活ができることに「日頃から感謝を忘れずこれからも学習に取組みたい」と書いた。
一方、紀南高校では28日に表彰式が行われ、孝明校長の立ち会いの下、小野署長が仮屋さんに賞状と記念品を贈った。仮屋さんは「普通を作る税金」のタイトルで公共施設や教育費など「日々の学校生活で『普通』と思っていたことの多くが税金で支えられている。社会に出て今度は私が税金を納め、社会を支える立場になり『普通』の生活を作って行きたい」と綴った。