エレコム社が熊野市へ新たな支援 避難所で通信手段の充電に 災害物資提供で協定

 熊野市木本町出身の葉田順治氏が代表取締役会長を務める、PC及びデジタル機器関連製品の製造販売大手・エレコム株式会社(本社・大阪市)が、熊野市と「災害時における物資の提供等に関する協定」を締結した。15日、熊野市役所で締結式が開かれ、河上敢二市長と石見浩一代表取締役社長執行役員が協定書に署名した。

 同社は令和2年に熊野市と「熊野市丸山千枚田を活用した地域振興及び保全等に関する連携協定」を締結。また、令和4年には葉田会長が木本高校へ約2000万円のトレーニング機器を整備し、今年4月には東紀州地域では初の児童養護施設「東紀州こどもの園(こどものその)」を開設している。

 今回の協定は災害発生時の避難所の生活環境向上を図るもので、停電時にもスマホ等デジタル機器の充電が可能となるポータブル電源、ソーラー充電器、モバイルバッテリー、各機器用ケーブルなどがセットになったもの。熊野市の希望により、まずは約100万円分の寄贈となり、目録も手渡された。

 河上市長は「能登半島地震では孤立化が非常に大きな課題となり、情報収集等で問題が生じたところ。この地域も各地域の孤立化が大きな課題となっており、ご提供いただく機材によって最低限の連絡が取れることになるのは大変心強いこと」と謝辞。石見社長は「ご縁が生まれ、地域の一員として当社ができることはないかと今回の締結に至った。昨今、スマートフォンや携帯電話は避難時に欠かせないツールであり、今できる支援活動として、まずは当社の強みであるデジタルデバイスの充電に関する製品を提供することで、地域に貢献できれば」と語った。

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