熊野市、御浜町、紀宝町の各市町議会の正副議長で構成する熊野・南郡正副議長会(会長・濱重明熊野市議会議長)は8日、熊野市役所で「人口減少問題について」をテーマに熊野・南郡議員合同研修会を行った。
熊野市から11、御浜町9、紀宝町6議員の計26議員が参加した。はじめに濱会長が「研修を政策立案などに役立てて」と挨拶。講師は三重県政策企画部人口減少対策課の羽田綾乃課長と熊谷麻子主任が務めた。
羽田課長は三重県の人口減少対策方針の概要などを説明。県では人口減少対策のキーワードとして「希望がかない、安心して子どもを生み育てることができる環境整備」「人口還流の促進」「ジェンダーギャップの解消」「人口減少社会への適応」「市町・企業等との連携」を挙げている。
2020年の国勢調査で三重県の総人口は177万254人。2015年の調査から約4万6千人減っており、減少率は過去最大2・5%。特に南部地域の減少率が高い。2050年までの30年間で東紀州の人口は半減する見込み。
人口減少対策の具体的な取組方向では、自然減対策として結婚、妊娠・出産、子育ての支援。社会減対策では定住促進、流入・Uターン促進などに取り組んでいる。女性が活躍しやすくなるようジェンダーギャップの解消も課題という。
参加した議員らは改めて三重県や地域の状況を確認し、人口減少問題への理解と対策への想いを強めていた。