祝意の中、氏神様が渡御 木本祭り威勢よく町内練り歩く

 熊野市木本町、木本神社(田中安弘宮司、本山拓哉総代長)の例大祭が13日、古式ゆかしく営まれた。秋晴れの下、氏神様が鎮座する総重量約1㌧の神輿、大名行列を伝える六方行列、祭りの華ヨイヤなどが町内を練り歩き、威勢のいい掛け声や祭囃子が響き渡った。

 午前9時から神事があり、田中宮司が祝詞奏上。本山総代長や総代、前川俊之元総代長、奥川博康前総代長、森岡圭神輿奉仕委員長、歴代奉仕委員長代表ら祭典関係者、来賓の河上敢二市長、谷川孝栄、藤根正典両県議らが次々玉串を奉奠。氏神様に祭典の祝意と町民安寧を祈願。神移しの儀でご神体が神輿に鎮座した。

 神事では舞姫の植中美遥(木本小6年)、竹内詩、奥川叶愛、橋屋結奈さん(以上木本小5年)が浦安の舞を奉納。「七力」の山本涼介(木本高3年)、田中慧毅(御浜中2年)、村上晴哉(阿田和中同)、田中大智、山本零士、尾畑翔太君(以上御浜小2年)が雅楽を奏でた。

 この間、神輿の先導役のダンジリ、続いてヨイヤ、六方行列、子供みこし、元宮太鼓の各役町のダシが笛や太鼓、祝い唄など賑やかに神社へ集結。ダンジリの神楽による蝶取り儀式があり、天狗役の瀧本朔也君(金山小1年)が見事な演技を見せた。

 神輿は午前11時過ぎに、森岡神輿奉仕委員長や濵本健太、橋本知也両副同をはじめ海水で身を清めた白装束の若衆約90人の奉仕委員の手で神社を出発した。沿道は町民や見物客で賑わいを見せた。神輿は午後1時40分ごろ、お旅所の新出町稲荷神社に到着し、休憩を挟み、同神社前の七里御浜海岸で勇壮な浜担ぎを敢行した。

 帰路の三十三銀行熊野支店前の交差点付近では、各町の関係者が神輿の到着を待ち歓迎した。この後、神輿は奉仕委員に担がれ神社へと戻った。境内には氏神様の帰参を祝い、立派に渡御を遂行した若衆を労おうと町民らが集まった。ご神体が納められると、境内は大拍手と感動の渦に包まれた。

(4面に関連写真)

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