炎の輪が山峡彩る 紀和の火祭り賑わう

 熊野市紀和町の小川口河川敷で3日、「第33回紀和の火祭り」(西健作実行委員長)が開催され、約3千人(主催者発表)の来場者で賑わいを見せた。約20㍍の高さのカゴにたいまつを投げ入れる柱まつり、ナイアガラの花火など会場は幻想的な灯りに包まれた。

 午後6時の開幕を前に家族連れらが続々と来場。熊野市ふるさと振興公社の熊野地鶏焼き鳥をはじめ熊野商工会議所青年部の屋台などの販売所に来客が列を列ねた。

 メインの柱まつりを真似た子供柱まつりでは、子ども達が歓声をあげながらボールを投げ込んだ。ダンスチーム「M’s」が切れの良いダンスを披露した。続いて伊勢市出身のミュージシャンOgurockさんと尺八奏者の竹内洋司さんが心地よい音色と清流のような歌声で魅了。観客からはスマートフォンのライトでイベントスタッフへの感謝が伝えられた。

 河上敢二市長も訪れ紀和に賑わいをもたらす催しに感謝の言葉。この後、西実行委員長によってかがり火が灯され、大迫力の北山砲が発射された。盛り上がりが最高潮に達した頃、紀和流太鼓が伝統を受け継ぐ鼓の音を響かせた。

 メインの柱まつりでは有志約50人が炎燃える紐のついた松明を回転させ、高所に設置されたカゴ目掛けて投げた。放物線を描く炎がカゴに近づくたびに「入れー」と大歓声。最後は打ち上げ花火が夜空を彩り、約200㍍のナイアガラで締めくくり。花火の滝が河川敷を明るく照らし出した。

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