南海トラフを想定 熊野市消防団第2方面隊が図上訓練

 熊野市消防団(橋本智英団長)の第2方面隊(木本、井戸、有馬、金山久生屋分団)は6月30日、市文化交流センターで方面隊訓練を実施。団員ら約50人が災害図上訓練「DIG」に取り組み、南海トラフ地震を想定した消防団活動を検討した。

 市消防団では毎年、第1~3方面隊ごとにそれぞれの課題に応じた訓練に取り組んでいる。第2方面隊は図上訓練により自然条件や地域資源などへの理解を深め、災害想定から地域の弱点を浮き彫りにし議論することで連帯感を高めた。

 はじめに橋本団長が団員の日頃の活動に感謝し「図上訓練で色々な意見を出し合い、問題点に対応を」と挨拶。講師は県防災対策部防災技術指導員の宮田正人さんが務めた。

 DIGはDisaster(災害)、Imagination(想像力)、Game(ゲーム)の頭文字を取った、地図を囲んで議論し防災対策を考える訓練。宮田さんは「強い揺れや津波、家屋倒壊、火災、救助対応、避難誘導、要配慮者への対応など、非日常を想像し、日頃から防災意識を持つことが大切」と呼びかけ、DIGについて説明した。

 この後、分団ごとに担当エリアの地図を使い、団員の家や鍵となるポイントなどを記した。地図上から想像を膨らませながら、地震で崩落が予想される場所など、起こり得る被害状況や課題などを落とし込んだ。

 参加者は訓練を通じて、大規模災害時の警戒態勢や被害を最小限に食い止める災害防御活動などを議論。地域課題や問題点などを共有し、災害への備えや防災意識を新たにしていた。

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