新日本フィルハーモニー交響楽団による29市町巡回事業in熊野が20日、熊野市の金山、木本、井戸小学校で順次開催され、児童たちが一流の文化芸術を体感した。
巡回事業は三重県文化会館と新日本フィルハーモニー交響楽団が、県内の市町とタッグを組んだアートプロジェクト。「プロの演奏家が奏でる本物の音楽を県内各地に届けたい」との想いのもと、1年に1つの市町で音楽事業を行っている。本年度の開催地は熊野市が選定され、20日は金山、木本、井戸小学校、21日は木本中、有馬小、有馬中学校でそれぞれ行われ、五郷小、飛鳥小、飛鳥中、入鹿小、入鹿中、新鹿小中学校は1月30、31日を予定。このほかにも22日は鬼ヶ城で弦楽四重奏、2月1日は旧神上中学校で木管五重奏のコンサートを予定しており、9月16日には熊野市民会館で熊野古道世界遺産登録20周年スペシャルコンサートも開催予定となっている。
金山小学校で行われたコンサートは高学年が対象となり、竹中勇人(ヴァイオリン)、吉村知子(同)、高橋正人(ヴィオラ)、佐古健一さん(チェロ)が来訪。児童たちも聞き覚えのある「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」でオープニングすると、楽器紹介に続いて猫の鳴き声にも聞こえる「ザ・ワルツィング・キャット」、弓ではなく指で弦を弾いて奏でる「プリンク・プランク・プルンク」などを次々と演奏した。
指揮者体験の時間では、指揮によって変化するスピードや強弱を体感し、プロの演奏による校歌や「ビリーブ」では元気な合唱で共演。最後は「ホール・ニューワールド」の演奏に耳を傾け、間近で繰り広げられる一流の演奏に聞き入っていた。