運動、栄養、交流大事に 熊野市フレイル予防プログラム

 熊野市健康・長寿課は10日、有馬町の有馬第一公民館でフレイル予防プログラムの取組を開始した。75歳以上を中心に芝園や中の茶屋の住民ら約20人が6回のプログラムを通じ健康づくりを目指す。

 フレイルは加齢に伴い体や心の働き、社会的なつながりが弱くなった状態。市ではフレイルを予防し、住み慣れた地域で健康に生活できるよう、同プログラムにより保健師や管理栄養士、健康運動指導士による健康支援・相談などを行う。

 10日は同課の大威誌乃さんがフレイルについて講話した。市では65歳以上で介護を要する人の割合が約26%で、県平均19・1%、国19・3%に比べて高い。大威さんは「フレイルは自立・健康と要介護の中間の体力が落ちた状態で、予防には運動、栄養、交流の3点が大事になります」と、外出して人と会い話をすることが健康につながることを話した。

 引き続き、同課の中西かおりさんが座ったままできる運動を紹介。この後、参加者はフレイル健診で体重や筋力量、握力、足指の筋力、柔軟性、バランスといった、現在の自分の体力を測定。普段の食事内容も確認し、栄養士から助言を受けた。

 今後は運動、栄養、口の健康についてフレイル予防プログラムを続け、12月9日に再びフレイル健診を行う。参加した芝園地区の女性は「年々、体はしんどいけど、なるべく体力を落とさないように心がけたい」と話していた。同課では今年度、有馬第一公民館と遊木地区で同プログラムを展開するという。

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