熊野市紀和町の丸山千枚田で5月18日(土)に開催される「田植えの集い」に向け、木本高校書道部(森本奈央部長)と紀南高校同(檜作和香部長)の部員が、約160枚の立て札にオーナーの名前を書く作業を続けている。
オーナーの田を示す立て札を高校生たちに書いてもらうことで、丸山千枚田と地元高校生たちの交流を深め、千枚田や市ふるさと振興公社について関心を持ってもらおうというもので、取り組みは14年目。立て札は熊野杉の間伐材を利用した横9㌢、縦75㌢。田植えの集いなどの際に、全国から集うオーナーに自分の田の位置を示すために使われる。
熊野市ふるさと振興公社によると、今年のオーナー数は4月26日現在151組で814人。現在も申し込みがあり、まだ増える見込みという。同公社では引き続きオーナーの募集も行っている。
両部では今月上旬から立て札に名前を入れはじめ、1文字1文字集中し筆を入れた。26日には木本高校に両部の生徒が集まり、楷書体でオーナーらの名前を書き記して大半の立て札を完成させた。
森本部長は「紙と違って木は筆の進みが違うので難しいですが、丁寧に心を込めて書きました」と、檜作部長は「人の名前なので間違いがないよう、緊張感をもってバランスに気をつけながら書きました」と話し、「丸山千枚田へ来てくれる方々に見てもらえたら嬉しい」と声を揃えた。