熊野市木本町の鬼ヶ城やケーソン付近で５日夜、熊野大花火大会に向けた試射が行われた。今年の熊野大花火大会が開催される８月17日は土曜日。過去最高級の人出が予想される中、関係者らが満足してもらえる大会にしようと、打ち上がる花火１発１発に鋭い目を光らせた。
試射は花火の色や形などを確認するもの。当初は３月29日に予定していたが高波の影響などで延期となっていた。５日は夜の帳が下り始めた午後６時30分過ぎから、熊野大花火大会に参加予定の紀州煙火、伊藤煙火工業、和田煙火店が、ゆっくりと計40プログラム約１００発を打ち上げた。
会場付近では花火実行委員会や関係者らが花火の具合を入念にチェックした。熊野大花火の名物である鬼ヶ城からの地爆花火では６号玉４発と８号玉４発を試し打ち。通常の花火玉に加え、花火玉作りの工程である玉貼り作業を多くしたもの、音のみの花火玉を使い、轟音や開き具合を評価。熊野大花火大会で観衆に喜んでもらえるよう、花火の出来栄えを確かめた。
また、堤防や海岸には花火を見物しようと多くの市民らが訪れた。木本町の男性は「昨年は新型コロナで４年ぶりの大花火大会でしたが、２度の延期の影響もあり帰省してきた家族が見られず残念だった。今年の大会は家族揃って見られるよう楽しみにしています」と夜空に咲く花火を見上げていた。
