国際ロータリー第2630地区「熊野ロータリークラブ」(齋藤友紀会長、会員数37人)は18日、熊野市民会館で元木本中学校長の長島洋氏による講演会と、大阪桐蔭高校吹奏楽部のコンサートを開催。超満員の観衆を魅了した。
同クラブは1973年に発足。「超我の奉仕」を信条に、地域社会に貢献してきた。今回はこの1年間に取り組んできた創立50周年事業の締めくくりとして開いた。
開会にあたり朝尾高明実行委員長が多数の来場に感謝を述べ「当クラブは創立当初から『エンジョイ・ロータリー』を掲げて取り組んできました。今日は最後まで楽しんでください」と挨拶。長島さんがステージに立った。
長島さんはユーモアを交えて笑いを誘いながら「コロナ禍でこれまで当たり前にあった人の関係が希薄化し、最も大切な人を想う気持ちや優しさ、温かさが遮断され、自分だけが良ければ良いという社会になってしまったのではないか。こうしたロータリークラブの活動や想いは大切なこと」などと称えた。
また、大切な友人を無くした経験から「人を亡くしてはじめて気づくことが多いが、生きているうちに気づければもっと優しくできる」とし、優しさや温もり、関わり、信じ合いの思いを込めた歌「埴生の宿」を歌った。
最後に「誰かのことを少しだけ想い、行動や言葉に移したらきっと感動は生まれる。不平不満を言うのではなく、99%は自分のことを優しく思い、1%を誰かのために行動を起こしてほしい。形や数字に表せないものが大切で、それが幸せの大切な柱。コロナを乗り越えて頑張り、幸せな町にして、幸せな自分で一歩踏み出しましょう」と語りかけ、熊野への思いを込めた歌「伝言」で聴衆の心に訴えた。
続いて大阪桐蔭高校吹奏楽部がステージへ。演奏に加え「ウエストサイドストーリー」「マイフェアレディ」などミュージカルも3作品を披露した。その後、観客のリクエストに応えた演奏では長島さんとの〝コラボ〟や甲子園の応援演奏に加え、銀河鉄道999の演奏ではミラーボールで銀河を表現した演出も。市内の40代女性は「演奏はもちろん演出なども含めて何もかもが素晴らしかった。2時間半のステージでしたが、時間を忘れて楽しませていただきました」と興奮気味に話していた。
齋藤会長は「長島さんには笑顔あり、優しさありで温もりに包まれた素晴らしい講演をして頂き、大阪桐蔭の皆さんには素晴らしいステージを見せて頂き、本当にありがとうございました。当クラブは地域に寄り添い、地域に喜んで頂ける活動を受け継いでおり、こうしたイベントを開催でき、嬉しく思います」と感謝した。