WBCでMVPに選ばれた大谷翔平選手も参拝した熊野市有馬町、花の窟神社(山川均宮司)の玉石に、真菰(まこも)で作った新しいしめ縄が取り付けられた。玉石は名前通り玉のような形をした岩で、野球やソフトボールなど球技に携わる人や健康祈願などの人がご利益にあやかろうとお参りしている。
真菰のしめ縄は岐阜県養老町、まこも注連縄の会「和の心」(鈴木恭世代表)が奉納した。1日、鈴木代表と夫の吉本さんが、大馬神社の山東美晴宮司とともに花の窟神社を訪問。山川宮司からご祈祷を受けたしめ縄が玉石に設置された。
真菰はイネ科の大型多年草。この地方のしめ縄は稲穂が多いが、鈴木代表によると出雲大社などでは真菰製のしめ縄が使われている。しめ縄をなえる人が年々減少する中で、伝統を守りたいと真菰製しめ縄の奉納を続けており、これまでに大馬神社などにも贈っているという。
鈴木代表は「あの大谷選手もお参りした玉石に真菰の注連縄を飾っていただけるとはありがたいです」とにっこり。山川宮司も「奉納して頂いたしめ縄を大事にしたい。玉石ご利益を参拝される皆さんに感じていただければ」と話した。
花の窟神社の玉石は手水舎横にあり、大谷選手が花巻東高時代に参拝した。境内には大谷選手が高校時代に玉石をお参りしたことを報じる本紙記事も掲示されており、参拝者から注目を集めている。山川宮司によると、野球やソフトボール合宿などに来た高校生や大学生らがよくお参りし、玉石にちなんだお守りも大人気という。