三重県は13日、令和5年度当初予算案を発表した。一般会計は3年連続過去最大規模となる約8371億4千万円(前年度比2・2%増)。一見勝之知事は新年度予算を「みえ未来創造予算」と銘打った。15日の県議会本会議に提出する。
当初予算は5年連続で右肩上がり。歳入は県税収入約2747億円(前年度比3・5%増)。法人税や地方消費税で増収を見込んだ。地方交付税は前年とほぼ同額の1599億円。
予算案は子ども支援を最重点とし、防災、医療、観光施策に重きをおいた。子育て関係予算は「みえ子どもまるごと支援パッケージ」として、前年度比22%増の98億6千万円。同パッケージは新規事業26件を含む計41件の事業を予定。市町の子ども医療費助成拡充に22億2933万円を計上。結婚・妊娠・子育てといった切れ目のない支援策を用意する。
子育てに続く重点施策には防災や医療など「県民の命を守る」ための施策を位置付けた。前年比6%増の1416億9千万円の予算を確保。市町の津波避難タワー整備支援や、医師確保などに活用する。
観光施策は前年比15%増の32億4千万円の予算。拠点滞在型観光推進や、2025年の大阪・関西万博に向けた準備、新型コロナウイルス感染症の影響で落ち込んだ外国人訪日客の観光誘致に取り組む。
新型コロナ対策については、政府が5月に感染法上の位置づけを現行の2類相当から季節性インフルエンザ並みの5類に見直す予定だが、従来通り2類での対応を想定し医療提供体制確保やワクチン接種予算を編成。国の5類切り替えの具体策が示されれば補正予算で対応する方針。
一見知事は「三重県の発展には未来を担う子どもたちを守り育てることが何より重要」と述べた。令和5年度一般会計予算の歳入・歳出は表の通り。