木本校舎4学級・紀南校舎1学級 統合問題合意に至らず 紀南地域高校活性化協議会 落とし所のたたき台案

 紀南地域高等学校活性化推進協議会(会長・平山大輔三重大学教育学部教授)の令和4年度第5回会議が13日夜、御浜町役場で開かれた。県教委からはこれまでの議論をまとめ木本、紀南高校を統合し、それぞれの校舎を活用する校舎制(木本校舎4学級、紀南校舎1学級)のたたき台案が示されたが、合意に至らなかった。

 同協議会は学校や地域代表者ら20人が委員を務める。県教委によると、生徒数減少により令和7年度に木本、紀南高校で1学年5学級規模になることが見込まれている。令和7年度の高校募集定員が発表される令和6年7月までには学校の在り方が定まっている必要があり、そのためには今年度中に統合を含めた学校規模が決まっていないと、来年度の中身の議論が間に合わない恐れが強い。

 13日の協議では、県教委からこれまでの議論から協議会としてのまとめ案のたたき台が提案された。多様な学びの選択肢や木本、紀南高校が先駆的に取り組んできた活動を継承するには「木本、紀南高校を一つの高校に統合し、それぞれの校舎を活用した校舎制とする。学科は普通科3学級を木本校舎に配置し、総合学科1学級を木本校舎及び紀南校舎にそれぞれ配置する」という内容。保護者や中学生のアンケートで声の多かった通学面の課題などへの対応を実現させる可能性が一番高い案として熟考を重ねたという。

 委員からは統合した場合の職員定数や通学に配慮した支援に関する質問、木本校舎4学級・紀南校舎1学級ではなく木本校舎3学級・紀南校舎2学級の提案、1校舎5学級制を推奨する意見などが出た。たたき台案は「落とし所」という認識だが、それぞれ立場もあるので全員の合意を得るのは無理という声も。あらためて統合ありきの議論に憤りを示す委員の姿もあり、最終的な合意には至らず結論は次回に持ち越しとなった。

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