「みえ地震・津波対策の日」の7日、熊野警察署(西脇春樹署長)は昭和19年の東南海地震の津波で殉職した故・堀江武雄警部補(享年47)の殉難の碑にお参りし、防災の誓いを新たにした。
堀江警部補は飯南郡花岡町(現松阪市)出身。昭和19年3月に同駐在所に赴任したばかりだったが、新鹿を襲った津波で住民らの避難誘導中に波にのまれた。殉難之碑はその2年後、同町湊にある大仙寺の共同墓地に建立された。
7日は西脇署長はじめ署員8人と、50年以上殉難の碑の清掃を続けている同町の今村あや子(88)さんが参列。同寺の桝本典暁住職が法要を営んだ。
桝本住職の読経の中、参列者が次々と碑に手を合わせた。西脇署長は「堀江警部補は大きな地震・津波が発生する中、地域住民の避難誘導中に職に殉じられた。謹んで哀悼の意を表したいと、お参りさせていただきました。熊野署員にとって時代が変わっても市民の安全安心を確保するという責務は変わらない。今後もぬかりなく災害対策の装備資機材や訓練を積み重ねて来るべき時に備えてまいりたい」と決意を新た。今村さんは「家族に代わって毎月2~3回、お参りさせていただいています。多くの警察官にお参りして頂いて大変ありがたい」と話した。