3年ぶりの鬼ヶ城大仕掛け 肩に担いで磯伝い 木本奉仕委員会ら 雨中に花火筒を設置

 18日(金)午後6時半から、熊野市の世界遺産・鬼ヶ城から「伝統花火存続のための打上花火」が打ち上げられるが、13日、鬼ヶ城磯周辺の岩場へ筒などの設置作業が行われた。

 雨が降りしきる中、朝8時から花火を担当する和田煙火店の従業員や県職員有志ら約10人、そしてボランティアで参加した木本奉仕委員会のメンバー35人が参加。ずっしりと重い花火筒や鉄パイプを肩に担ぎ、脇の浜からゴツゴツした岩場を磯伝いに運んだ。例年なら最奥の〝水谷〟には船で運ぶところ悪天候で船は出せず、細く足場の悪い場所を担いで運ぶ重労働に。花火筒を〝リレー〟する光景も見られた。「日本一」との呼び声高い、和田煙火店の鬼ヶ城大仕掛けの成功に願いを込め、大粒の汗と雨に濡れながら協力して設置作業を行った。

 同煙火店の和田祐加子社長は、「多くの皆さんのおかげで無事設置できました。当日は期待に応えられる花火を打ち上げたい」と力を込めた。中平孝之・市観光協会長も「木本奉仕委員会の協力がなければ、今回鬼ヶ城大仕掛けができなかった。本当に感謝している。県職員の有志の皆さんの参加もありがたく、嬉しかった」とお礼を述べ、「当日は寄付金をいただいた方々や協力してくれた皆さんのためにも、安全で迫力のある打ち上げ花火にしたいと思っています」と思いを新たにしていた。

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