残る工事は秋頃発注目指す 熊野矢ノ川線 狭あい箇所解消へ勉強会

 熊野建設事務所による熊野市紀和町の熊野矢ノ川線道路整備にかかる勉強会が27日、紀和総合支所で開催され、地元の沿線関係区長と丸山千枚田保存会の喜田俊生会長、扇谷智美市議ら約10人が出席。工事予定箇所の進捗状況や今後の予定等について説明を聞いた。

 風伝トンネル紀和町側から丸山千枚田、平谷地区へと続いていく同線は、幅員が狭くカーブが連続することから、長年にわたって地元から改良についての要望が出されていた。そこで早急な対策は難しいながらも丸山千枚田や赤木城跡への観光客が増加していることもあり、地元と相談しながら一部でも改良・拡幅できるよう昨年度から勉強会を開いているもの。今回は5回目の開催となり、同事務所道路課の濵口拓也主幹兼課長代理と星合芳紀技師が説明した。

 それによると現在、国道311号入り口から約1・2㌔地点で1号箇所の改良工事が進捗中。現時点で第一段階の盛り土と排水工事が予定通り進んでおり、続く第二段階工事の発注へ準備を進めているところ。別の場所にある2号箇所、3号箇所では法面の掘削を予定しており、その掘削土を1号箇所の盛り土に使用するという。合わせて千米田手前の4号箇所では石積みの補修を行うことや、千米田入り口付近への駐車場整備も合わせて示した。

 さらに周辺では丸山千米田への案内看板が少ないことから、観光での訪問者が不安にならないよう、増設していく考えも示した。残る工事については秋ごろの発注を目指して準備を進めていくという。

 濵口さんは「次回工事では防護柵の設置によって、基本的には規制せずに通行可能とする予定です。防護柵が設置できるまではご不便をおかけしますがご協力を」と求め、住民側からは「通行止め期間でも規制が行われていない日もあった。そんな時は教えてもらえないか」などの要望も出された。

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