三重県は21日、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、県独自の「感染防止行動徹底アラート」を発出した。県内では同日発表の新規感染者数が2千人を超え、病床使用率が40%に迫っている。一見勝之知事は県民に対しワクチン接種や基本的な感染防止対策はじめマスク会食や黙食の徹底などを呼びかけた。行動制限などは求められていない。
県では第7波について、第6波の推移を参考にすると8月上旬にかけてピークを迎えると予想。「感染防止行動徹底アラート」では、高齢者等に感染を広げない基本的な感染防止対策の徹底を求めている。
医療提供体制では、病床使用率が40%に達した時点で、緊急的に病床を確保。津市・プラザ洞津に臨時応急処置施設を開設する。宿泊療養の体制は現在、4施設496室が稼働しており、稼働率は184室で約37%。今後、使用室数が200を超えた段階で健康リスクの高い人が確実に入所できるよう入所者調整を重点化する。新規感染者数2千人規模が続く場合は施設の追加確保に着手する。
県民に対しては、ワクチン接種機会の積極的活用や基本的な感染防止対策の徹底、エアコン使用事も含めた換気、高齢者等に拡げないため、家庭内も含め高齢者等と会う場合のマスク着用や、帰省前の検査等も呼びかけている。
一方で、行動制限について一見知事は「今はブレーキをかける段階ではない」とし、今後、病床使用率が50%を超えても、飲食店等への営業時間短縮要請などを含めた「まん延防止等重点措置」の要請には慎重さを見せた。