熊野市飛鳥町の天理教神内分教会を会場に子育て世代を中心とした交流の場「やまっこ食堂」(辰本友弘代表)が開かれている。子どもの日の5日は活動開始からちょうど1周年の節目を迎え、記念イベント「やまっこ祭」が催され、多くの家族連れが楽しいひと時を過ごした。
「やまっこ食堂」は昨年5月5日に、無料または低価格帯で子どもたちに食事を提供するコミュニティの場である「子ども食堂」として活動を開始。辰本代表やボランティアスタッフらが子ども100円、大人200円の参加費で食事やおやつなどを提供してきた。現在は毎月1回、食事提供と共に、広い敷地で子どもたちが楽しめる企画や保護者同士の交流の場として活動を続けている。
辰本代表は「コロナの影響で子ども達も親御さん同士も交流する場が極端に減った中、子ども食堂を通じて交流の場が出来るかもと活動を始めました」と話す。10人近いボランティアスタッフの協力を受け、毎回、食事メニューや催しを企画している。辰本さんは「移住者の方も協力してくれてありがたいです」と喜ぶ。
「やまっこ食堂」にやって来るのは飛鳥町や五郷町を中心とした家族ら。これまでに延べ400人が訪れ、参加予約だけで40人を超えることもあった。新型コロナウイルス感染防止にも気を使い、コロナの状況によっては食事をテイクアウトにするなどの工夫。コロナ禍でも交流の場だけは続けたいと、花火イベントにしたこともあるという。
5日に開催された1周年記念イベントでは、市社協の協力でストラックアウトや射的などのゲームコーナーが設けられた。次々と訪れた子どもたちがスーパーボールすくいや昔ながらの遊びに大はしゃぎ。子どもたちの嬉しそうな表情に、保護者らも目を細めていた。
毎回、参加しているという五郷小学校5年生の奥田凜さんは「いつも楽しみにしています。地域の方や飛鳥小の友達とも仲良くなれて楽しい」と笑顔。イベントのお手伝いをする子どもたちもおり、奥田さんもこの日、受付や案内などに励んでいた。
辰本代表は「喜んでくれている姿を見るとすごく嬉しい。色々な方の集まれる場所になれば」と話していた。
次回は6月19日(日)に開催予定。なお、「やまっこ食堂」の活動はインスタグラムや公式LINEなどで周知している。ボランティアスタッフも募集中。