熊野市文化交流センターで3日、三重4区選出の鈴木英敬衆議院議員と夏の参議院選挙に立候補を表明している自民党三重県参議院選挙区第2支部長の山本佐知子さんが若者と意見交換する「若者ミーティング」が開かれた。
熊野市内に住む20~40代の男女約30人が来場。熊野市・南牟婁郡選出の谷川孝栄県議が司会を務め「政治は暮らしそのもの。どうすれば故郷がより良くなるか、皆さんの想いをお聞かせください」と挨拶した。
鈴木代議士は、三重県時代に知事として初めて育休をとったエピソードなどから「目線や価値観にこだわって話をしたい」と語りだした。国政の場ではコロナ禍で制限されていた海外からの留学生の受入れ拡大を実現したことを紹介。留学生によりコロナが拡大するという懸念など賛否両論あったことを語り「14日間の隔離やワクチン接種など一定の管理がしっかりしていれば、留学生を受け入れればいいのではという提言をし、実現した。政治は100対0にはならない。価値や考え方が分かれることがあっても日本にとって大切なことを決めていくことが政治」と述べた。
また、ロシアのウクライナ軍事侵攻に関連し「いま、台湾と中国の問題が注目されている。台湾には2万5千人の日本人がいる。中国と台湾が紛争状態になったとき、台湾に住む日本人を避難させたいと思う人と、中国を刺激するから調整さえしてはいけないという人もいる」と話し「目線や価値が分かれていることを議論し、決めていくことが政治。だから色々な目線、価値観をもった政治家が必要。国会議員には地方議員出身の女性政治家は3人だけ。日本の参議院には地方と政治の両方の目線で語れる女性はいない。だから山本さんが必要」と訴えた。
鈴木代議士は日本の選挙制度についても「投票は18歳からできるが、立候補は衆議院議員で25歳、知事へは30歳からしか出来ない。フィンランドやニュージーランドなどは18歳から立候補でき30代の女性が首相になっている。日本より投票率も高い。日本も選挙に立候補できる年齢を下げたほうがいい。いろいろな価値観の人が政治に関心を持って、一緒に地域を盛り上げたい」と若い世代にエールを送った。
山本さんは衆議院議員を志した父親や、前回の参院選で落選した自身のエピソードから「人のありがたさや応援していただける気持ち、何よりも町を一緒に良くしていこうという熱い気持ちを持ってられる方がいっぱいいらっしゃることを肌身で感じた。政治家は皆さんと一緒に戦ったら町を変えられるという想いが私の心の中にずっとあります」と政治に懸ける想いを熱弁。若者には「選挙が、皆さんが地域の事をもっと考える切っ掛けになれば。それも選挙の意義」と語りかけた。
来場した若者からは「漁業は1年間で1人前にはなれない」と、長い目で見た補助や支援の必要性を訴える声が。観光に携わる人からは関西国際空港やセントレアからのアクセスの課題、元地域おこし協力隊の男性からは若者の意見交換や連携の場の必要性など、地域をより良くしようという熱い想いが訴えられていた。