運転手死亡乗客21人ケガ 下市木の国道42号夜行バスが防風林に衝突

 御浜町下市木の国道42号線で22日午後8時27分ごろ、運転手2人と乗客21人を乗せた西武観光バス(埼玉県)の高速夜行バスが道路脇の防風林に突っ込む事故が発生。運転していた埼玉県川越市の橋爪悟司さん(57)が死亡。乗客21人が県内外の3病院に搬送された。

 現場はJR紀伊市木駅から北へ600㍍の見通しの良い直線。バスはセンターラインを越え対向車線側の防風林へ。事故現場には目立ったブレーキ痕がなかった。

 現場付近は一時騒然。乗客によると、衝突によりバス上部が大破したため、消防の救助が来るまで15分ほど車内から出られなかった。頭などから血を流している人もいた。

 このバスは21日夜にさいたま市大宮区の西武大宮営業所を出発し、22日朝に和歌山県那智勝浦町の勝浦温泉に到着。運転手が休憩をとり、同日午後7時30分に勝浦温泉を出発し、西武大宮営業所を目指している途中だった。

 死亡した橋爪さんは勤務歴約20年のベテランで、同路線も複数回担当。事故につながるような持病情報はなく、出発前の体調チェックでも異常は見られなかったという。

 事故の影響で下市木の向地口交差点から三軒屋交差点間は上下線とも通行止めとなった。

 西武観光バスでは「事故によりけがをされたお客様におわび申し上げます。今回の重大事故を厳粛に受け止め、警察の捜査をはじめ、関係機関の調査に全面的に協力し、事故原因の究明に努めてまいります」とコメントしている。

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