令和6年度消防功労者消防庁長官表彰の伝達式が13日、熊野市役所庁議室で行われ、熊野市消防団の森村哲也副団長(65)と熊野市消防本部の篠田剛消防指令(58)にそれぞれ、河上敢二市長が永年勤続功労章を伝達した。
森村副団長は平成9年の入団以来、28年の長きにわたって消防団活動にまい進。平成28年には有馬分団長、令和3年4月からは熊野市消防団副団長に就任した。特に消防施設の整備、機械器具の強化、水防施設資材の整備にあたってはその実現に努力。火災現場での適切な活躍や災害時の着実な行動等常に先頭に立ってあらゆる面に多大な功績を残した。
篠田消防司令は平成9年4月に熊野市消防員として奉職。職員のみならず市民からの信頼も厚く、平成16年には救急救命士免許を取得し、新たな資機材の導入や後輩職員への指導に活躍している。さらに平成31年には消防本部消防救急課長に、令和3年4月には消防副署長に就任し、長年培った知識や経験をもとに職員の教育に力を入れている。
伝達式では河上市長が章記と勲章を手渡し「まだ現役のお二人で、これまでの色々な経験を生かして引き続き市民の安全安心のために活動していただくことを強く期待しています。表彰は後に続く消防団員や消防職員の励みになることであり、我々にとっても嬉しく思うし、引き続きご尽力をお願いしたい」と祝福とねぎらいの言葉を送った。
森村さんは「あっと言う間の28年でした。平成23年の紀伊半島大水害では、屋根の上や電柱から救助するなど非常に大変な活動で、よく市内で死者が出なかったと思います。年々団員数が減少しており、今後は減少に歯止めをかける活動にも力を注ぎたい」と、篠田さんは「救急活動などの後に『助かった』との言葉を頂いたり、緊急消防援助隊で東北の被災地に行った際も引き上げる際に、道路脇に並んで頭を下げて頂いたりしたことが嬉しい出来事として心に残っています」と話していた。