クロマツ240本を植栽 七里御浜防風林でGG作戦展開

 熊野市、御浜町、紀宝町の防風林で8日、それぞれ「七里御浜防風林GG(グリーングロー)作戦」が展開され、住民らが松林の植樹や清掃など保全活動に励んだ。

 3市町や県、環境省などで構成する七里御浜松林を守る協議会(会長・西田健紀宝町長)が主催。平成5年度から毎年行われているもので、今回で28回目。七里御浜国有林は熊野市、御浜町、紀宝町の3市町の海岸林に位置。海からの強風、塩分を含んだ潮風から人々の生活や農作物を守るため、海岸防風林として重要な役目を果たしている。

 熊野市は有馬町、御浜町は阿田和、紀宝町は井田の海岸防風林でそれぞれ実施され、クロマツの苗が各市町80本、合計240本が植えられた。

 熊野市会場では地域住民ら15人が参加。はじめに主催者を代表して農林水産課の中西進課長が「松林は潮風から地域の皆様の生活環境を守る重要な存在ですが、以前から松枯れの被害があり、防風林としての機能の低下が懸念されています。今回のグリーングロー作戦でこの地域の財産である七里御浜の防風林を後世に引き継いでいきたいと思います。」と挨拶。三重森林管理署の川戸英騎署長も「植物にとって厳しい環境であり、松くい虫の被害防除などいろいろな対策を施しているところ。潮風から市街地や農地を守り、散策や観光などでも多くの方々に利用されている大切な森林であり、皆様の思いを受け止めながら、防災機能や保健休養機能の発揮に努めてまいりたい」と語った。この後、作業手順の説明に続き、参加者がスコップで穴を掘り、抵抗性クロマツの苗80本を植樹して周辺の清掃活動にも汗を流した。

 御浜町や紀宝町でも同様の活動が行われ、参加者が「大きく育って」と願いながら苗を植栽した。

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