木本高校総合学科2年4組と紀南高校2年生は5日、木高多目的ホールで「総合的な探究の時間」の成果発表会を行った。生徒たちが熊野市井戸町の製材会社「㈱nojimoku」の社員になったつもりで林業や製材業ついて考えた事業計画案を披露した。
同校では三重県から地域を学び場としたPBL活動の推進事業を受け、同社の協力で地域の探究活動を実施。「㈱nojimokuの社員になり企業モデルと地域活性を考える」をテーマに、これまで同社々長の野地伸卓さんから林業や製材業について学んだ。
生徒らはより実践的な視点でこの地域を考えるため2年4組を同社経営戦略室として設定。「地域の林業と環境が疲弊し、危機的な状況に陥りつつある。そこで、地域の林業を担うnojimokuがより魅力的な製材会社になるために、社長の右腕となって成長プランを考えること!」を課題に、企画・立案・提案をしようと取り組んできた。
成果発表会では木高2年4組12グループと紀南高校2年生2人が事業計画を発表。野地社長や木高2年生4組、1年生4組の生徒が耳を傾けた。
子どもたちが木に触れる機会が減ったと考えたグループはキャンプ施設や、観光客をターゲットにした山の中の温泉、雨の日でも遊べる東京ドーム2個分の広さのウッドテーマパーク建設などを提案した。A材、S材と呼ばれる太くて丈夫な木など国内産木材の需要低下が課題としたグループは、SNSで取り上げられやすい木造カフェに着目。幼稚園や保育所の近くで営業することで保護者の利用も視野に入れた。
外国人向けに家一件をレンタルできるレンタルハウスやヒノキを使った組み立て式ユニットハウス、ブランドイメージを固めるためのコマーシャル戦略を考えたグループもあった。