チャレンジする気持ちを 有馬中元ダイエーの本間さんが授業

 熊野市有馬中学校(伴充校長)で27日、福岡ダイエーホークスの元プロ野球選手、本間満さんによる出前授業が行われた。2年生44人が本間さんと一緒に体を動かし、楽しく交流した。

 スポーツ庁の「アスリートの派遣等による体育授業等の充実・高度化の促進事業」。本間さんは1995年に福岡ダイエーホークスに3位指名で入団した。2003年の日本一に貢献。2006年はリーグ3位の打率3割1分9厘を記録しオールスターゲームにも出場した。現役引退後は子ども向け野球教室などを行っている。

 授業はまず、本間さんが生徒たちの質問に答える形式で進んだ。「プロ野球生活の中で一番嬉しかったことは?」との質問に、本間さんはサヨナラヒットを挙げた。

 緊迫した試合の中、自分がここで使われるなというタイミングで、当時、福岡ダイエーホークスの監督だった王貞治さんと思いが一致。「ヒーローになってこい」と送り出され、期待に答えサヨナラヒットを打った。

 本間さんは「インタビューで5万人ぐらいの観客が『(打ってくれて)ありがとう』と言葉をかけてくれた。プロになって良かったと一番実感した瞬間でした」と話した。

 生徒たちは「試合前はどうしているの?」「緊張しますか?」「速く走る方法を教えて」など次々と質問。年俸など踏み込んだ質問や「サインください」と迫る生徒もおり、盛り上がった。本間さんは生徒たちに「今日伝えたいのは、興味を持つことと、意識をすること。『まずはやってみよう』というチャレンジする気持ちを」と呼びかけていた。

 この後、生徒は本間さんから指導を受けストレッチや、スキップなどをしながら走る運動などに汗。和気あいあいとスポーツを楽しんだ。また、放課後に野球部が本間さんからアドバイスを受け、プロで活躍した選手から技術や心構えなどを教わるいい機会になった。

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