熊野市観光協会は25日から、同市新鹿町などがモデルとして描かれているアニメ『凪のあすから』とのコラボイベントを新たに開始した。ラッピングバスの運行や作中に登場したバス停、食事の再現など8つの「凪のあすから×熊野市2025コラボ施策」を開始した。
コラボイベントは一般社団法人アニメツーリズム協会、アニメファンド株式会社、コンテンツーリズム三重株式会社が共催。観光庁の支援事業や「凪のあすから×熊野市・応援クラファン」のクラウドファンディングを活用した。
『凪のあすから』は2013年10月から2014年3月まで放送されたテレビアニメ。御浜町出身で木本高校美術部OBの東地和生さんが美術監督を務め、新鹿海水浴場周辺やJR紀勢本線の波田須駅などがモデルとして描かれている。2018年から「訪れてみたい日本のアニメの聖地88」に6年連続で選定。昨年9月に一般社団法人アニメツーリズム協会によるアニメ聖地88認定プレートと御朱印スタンプが贈呈されている。
8つのコラボイベントの他に、新たにスペシャルコラボグッズも作成。アクリルボード(3300円)、クリアファイル(500円)、ポストカード(220円)、Tシャツ(3300円)、スクエア缶バッジ・7種類(各660円)、推しタオル・7種類(各2200円)。熊野市観光協会(熊野市観光案内所)や熊野の宿海ひかりで販売している。
また、世界遺産熊野古道館で熊野材を使用した時計作り体験、熊野の宿海ひかりでジェルキャンドル作りの体験イベントも実施。体験イベントは要予約で詳しくは熊野古道館(0597・70・1391)、熊野の宿海ひかり(0597・89・7000)へ。
熊野市観光協会の中平孝之会長は「聖地巡礼のプログラムを用意し、熊野地域を盛り上げたい」とPRした。
8つのコラボイベントの主な内容は次の通り。
▼熊野市駅に応援広告の掲載=JR熊野市駅(改札外、正面入口横)に凪のあすからの応援広告とクラウドファンディング参加者の名前を記載した2種類のポスターを掲示。期間は6月末ごろまで。
▼ラッピングバス2台の運行=三重交通株式会社が運行する路線バス(潮風かおる熊野古道線)と、「熊野の宿海ひかり」が所有するシャトルバスをスペシャルラッピング。アニメキャラクターの音声ガイド付き。三重交通南紀営業所や市駅前特産品館で路線バスで使用できるコラボ乗車券も販売する。2月ごろから運行開始し終了日は未定。
▼凪あすの作中に登場したバス停を再現=潮風かおる熊野古道線が停車するバス停をアニメに登場したデザインで再現。バス停は新鹿港(熊野市駅前方面)、新鹿港(二木島駅方面)、新鹿駅前、二木島駅、波田須小学校前の計5ヵ所。
▼光が振っていた「おふねひきの旗(1期、2期)」の制作と展示=作中で光が振っていた「おふねひきの旗」を制作、展示。場所は1期デザインが熊野市観光協会、2期デザインは「熊野の宿海ひかり」。
▼AR観光アプリ(ボイス付き)=各所の聖地をアニメキャラクターのボイスで案内。スマートフォンの地図と連携しスポットまで迷わず行ける。聖地周辺でチェックインボタンを押すと、キャラクターボイスでスポットのエピソード紹介やARでキャラクターと記念撮影ができる機能が開放される。なお、熊野市にチェックインしないとボイスは視聴できない。アプリはGoogleやAppleのアプリストアからダウンロードできる。
▼作中のおかずを再現したコラボ弁当=作中に出てくる食べ物を再現した「思い出弁当」を作成。オリジナルデザインの箸、ミネラルウォーターをセットで販売する。注文は熊野市駅前特産品館オンラインショップで受け付ける。品目はちらし寿し、たまご焼き、煮物など。税込み1800円。期間は2月23日まで(土日限定)。
▼コラボホテルのルームを2部屋追加=熊野の宿海ひかりで『凪のあすから』日本初レベルのコラボルームを新規追加。コラボルーム宿泊や、コラボメニューの提供、特別美術展の見学なども。
▼海を見ながら聴ける音声コンテンツルーム=場所はホテルなみ。海ひかり又はホテルなみの宿泊者、及び海ひかりでコラボグッズを2200円以上購入した人が対象。