遠慮せず見聞広げて 熊野市海外派遣児童を激励

 熊野市は9日、市役所庁議室で海外派遣児童の激励会を実施。22人の応募がある中、抽選で幸運を射止めた児童が河上敢二市長らに抱負を語った。

 市ではイタリア・ソレント市と姉妹都市提携を結んでおり、海外での生活を通じて豊かな国際感覚を身に付けてもらおうと、毎年、児童たちを派遣している。令和2年から令和4年まではコロナ禍で中止となったが、昨年から復活した。

 今年の海外研修生は足立灯吾(木本小)、大 永弥(有馬小)、前源太(同)、端無奏太(金山小)、大吹基平さん(同)の5人。15日に熊野市を出発し、ホームステイをしながらローマやソレント、ナポリなどを見学。現地では学校での交流やピザ作り体験などもあり、22日に帰国する予定。

 激励会には河上市長や倉本勝也教育長、イタリア語を指導した中尾春花さん、海外派遣児童と保護者らが出席。河上市長は「皆さんは多くの希望者の中から選ばれたので、その人達の分も経験してきて下さい。イタリアでは遠慮しないで身振り手振りも交えてどんどん話しかけ、色々なことを見て、聞いて、楽しんできて下さい。また、帰国後はできるだけ自分の言葉で、多くの人に経験を伝えて」と激励し、倉本教育長も「現地ではいつもより少し勇気を出して、言葉や行動に移してください。また、我慢せずに周囲に伝えることも大切です。出発まであと少しですので、しっかり健康管理して下さい」と述べた。

 児童たちは練習してきたイタリア語で自己紹介し、「本場のピザやパスタを食べてみたい」「古い建物を見てみたい」「学校での交流が楽しみ」など、現地での生活に期待を膨らませた。農水省時代にイタリアで3年間を過ごした河上市長は、イタリアでの生活や文化などについてアドバイス。保護者らにも安心を与えていた。

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