熊野市の新鹿中学校、入鹿中学校、飛鳥中学校による「三校交流学習」が26日、新鹿中学校で開かれ、三校の生徒約40人が参加。大人数での授業で学びを深めつつ、交流も楽しんだ。
本年度、新鹿中は11人、入鹿中は9人、飛鳥中は21人在籍しているが、市街地の学校と比べて少人数のため、多様な意見を交わす議論ができなかったり、体育では競技によってチームが構成できなかったりと、制限をかけざるを得ない面もあった。そこで他校の生徒との交流学習を通して、多様な価値観に触れるとともに、社会性の育成を目指そうと交流学習を発案。担当者会議やリモートでの遠隔交流授業を重ねて準備を進め、一堂に会した交流授業が実現した。
この日は開会にあたり新鹿中生徒会の前川虹光会長らが歓迎の挨拶。松田元校長が「こんなにたくさん集まってくれて嬉しい。みなさんは小学校の頃に少年自然の家研修や修学旅行などで一緒になっていると思いますが、それ以来の顔合わせ。大いに楽しんでください」と呼びかけた。
交流学習は全校での体育からスタートし、まずはチームを組んでソフトバレーを実施。早々に打ち解け合った生徒たちは、得点が決まると喜び合うなど笑顔で競技に取り組んでいた。また、その後は2限目、3限目と学年に分かれて国語や数学、英語、社会、理科の授業があり、普段とは違う先生の授業も体験。教員同士も情報交換しながら交流を深め、よりよい授業のあり方を探っていた。
入鹿中学校の山本時生校長は「まだ課題となる部分はありますが、今後も継続的に行っていければ。生徒たちの楽しそうな笑顔が見られて何よりです」と目を細めていた。