御浜町志原、湊石材店の湊賢一郎さん(48)が一般社団法人日本善行会の令和6年度秋季善行表彰「公共生活への貢献」に輝いた。表彰式は11月30日に東京都の明治神宮参集殿で行われる。
日本善行会は昭和12年に発足。東京都有楽町の日本交通会館内に本部事務局を持ち、北海道から沖縄まで76の支部があり、3200人を超える会員が「善行は社会を明るくするともし火」を合言葉に力を合わせ、明るく住み良い社会の実現のため活動を続けている。
湊さんは高校在学中に家業を継ぐことを考え、2年生の時に石材業の盛んな高松市庵治町を見学。卒業後、5年間腕を磨き、その後も全国で修行を続けた。35歳で父の跡を継ぎ湊石材店の店主となった。
家業に励む傍ら、湊さんは花の窟神社の修復作業や熊野古道の清掃作業などに取り組んだ。熊野市甫母町楯ヶ崎の展望台に設置された神武天皇再建記念碑の再建碑にも尽力。震災などの被災地への支援も行っており、最近では石川県七尾市で倒壊した寺社の墓碑や道路整備に協力している。
国外でも世界大戦の戦地を訪れ慰霊活動を続け、鎮魂碑や墓碑の修復作業を展開。日本人約13万7千人が死亡したとされる東南アジアで最も激しい戦線の一つ、ミャンマー(旧ビルマ)では遺骨収集を続ける日本人との交流や支援活動を実施。ヤンゴン日本人墓地に燈籠や香炉、板石など日本製仏具を献納した。
現在は地域活性化のため「ツーリズムみはま」のリーダーとして活躍中。こうした多彩な活動が評価され、この度の受賞となった。