熊野市内の新鹿・有馬小学校で29日、令和6年度JFAこころのプロジェクト「夢の教室」が開かれた。新鹿小学校会場では新鹿・入鹿・五郷・飛鳥小学校の5・6年生児童が、有馬小学校会場では有馬小の5年生が参加した。
様々なアスリートを特別授業講師「夢先生」として迎え、実体験等に基づく授業を通して、フェアプレー精神や協力すること、夢を持つことの大切さ、失敗を乗り越えて夢や目標に向けて努力しようとする意識や態度を育むことが目的。この日はサッカー元Jリーガーの原一樹さんが来訪した。
両会場ともに、体育館でゲームの時間が設けられ、原さんと児童たちがチームワークやコミュニケーションが必要となるゲームに挑戦した。はじめは上手くいかなかったが、原さんと児童たちが作戦をたて、息を合わせて行動すると、最後は見事成功。原さんも子どもたちと喜び合い「みんなで想いを共有することが大切」と呼びかけた。
その後「夢トーク」と題した講演が行われ、原さんはまず、夢を追いかけてサッカーの名門・市立船橋に入学し、駒澤大学を経て清水エスパルスに入団した経緯を紹介。市立船橋はセレクションに落ち、学校推薦でも落ち、そこから勉強を頑張って一般入試で入学した。「学校生活や勉強は大事。しっかり頑張ろう」と呼びかけた。
その後、同級生だけで150人いたサッカー部で競争を勝ち抜き、3年時には背番号10を背負って全国高校サッカー選手権大会で優勝。「市立船橋で背番号10番をつけて優勝する」という夢を叶えるまでを振り返り「1・2年生の頃は全然試合に出られなかったが、少しずつ出られるようになって結果も出せた。サッカーが好きだったので練習や努力も楽しかった。できないことがあっても続けることで仲間が助けてくれる」と語った。
最後に「夢に向かうための目標をもって欲しい。人それぞれいろいろな方法や手段がある。自分を信じて、自分のやり方考え方で道を切り拓いてほしい」と強調。「夢を発表することはすごく素敵なこと。その夢を知る仲間が助けてくれることで本人は夢に近づく。みんなに夢を伝えることで、協力してくれる仲間が助けてくれて、叶えることができる。どうやってたどり着けるのかわからないかもしれないけど、あきらめずに目標に向かっていくことでつかむことができる。恥ずかしがらずに夢を語り合ってほしい」とエールを送った。