熊野市新鹿町で19、20の両日、三重大学や京都大学の学生、地元住民らによる「新鹿CMをつくる」と銘打った取り組みが行われ、20日には学生らが制作した新鹿をPRするコマーシャルの上映会も開催。多くの町民が来場し、美しい映像によるコマーシャルを絶賛するとともに、「わが町」の魅力発信にも期待を込めた。
地域課題を確認し新鹿の未来を考える「新鹿みらいのまちづくり推進委員会」の活動の一環として、京都大学農学研究科農村計画学研究室と、同推進委員会が主催、三重大学が進める紀南オープンフィールド構想によるみどりのアントレプレナー共創拠点が共催して開催に至ったもの。
学生ら約20人が6班に分かれ、クリエイティブディレクターのSYANSONさんを講師に一泊二日の日程で住民らのインタビューや散策、食事、宿泊を通じて発見した地域の魅力をヒントに、15秒から30秒の映像にまとめ、新鹿をPRするコマーシャルを制作。上映会には多くの町民が来場するなか、6本のCMが公開された。
CMは学生らが様々な視点で新鹿の魅力を捉え、わずかな時間に凝縮。工夫を凝らした設定、美しい映像、ユーモアも交えた紹介など、どれも見やすく魅力が伝わりやすい内容で、学生らも「里帰りをテーマに、旧中学校からの景色を使った」「住民の温かさをテーマにした」「自分も新鹿が好きになった」など、作品のポイントを解説し、来場者による投票が行われた。
最後に、同推進委の組織で「がんばる新鹿実行委員会」の会長を務める濱重明市議会議長が「非常に素晴らしいものを作っていただいた。新鹿には四季を通じた催しもあり、ぜひそちらの魅力も伝えていただければ。今後もぜひ、新鹿へお越しください」などと謝辞。70代の地元男性は「CMを見ていて、改めて『良い町に住んでいるんやな』と思いました。上手に撮っているし、都会の人が見たらきっと『新鹿に行ってみたい』と思ってもらえる作品ばかりでした」と話していた。
なお、作品は今週末をめどにインスタグラムとユーチューブで公開。東京都の三重県アンテナショップ「三重テラス」でも上映する予定という。視聴はQRコードから。