文化庁の令和6年度学校における文化芸術鑑賞・体験推進事業、日本センチュリー交響楽団公演が27日、熊野市の井戸小学校体育館で開かれ、同校児童と保護者らが国内トップクラスのオーケストラによる生の演奏を堪能した。
子どもたちに対し質の高い文化芸術を鑑賞・体験する機会を確保するとともに、芸術家による表現手法を用いた計画的・継続的なワークショップ等を授業内で実施する事業の一環。熊野市では井戸小学校が対象となり、事前にワークショップも行った。
公演は、歌劇「ルスランとリュドミラ~序曲」でスタート。迫力ある曲でオープニングを飾ると、楽器紹介ではヴァイオリンなどの弦楽器、フルートなどの木管楽器、トランペットなどの金管楽器、チューバなどの打楽器が演奏され、音色の違いを楽しんだ。
また、オーケストラの生演奏で校歌を歌い、元気な歌声と演奏で共演すると、「あなたも舞台に」のコーナーでは、5・6年生がオーケストラの間に陣取り、間近で演奏を堪能。休憩を挟んでからは様々な手拍子による共演もあり、児童たちがリズムを合わせて手を打ち鳴らした。
その後は祭囃子を思わせる和の要素も組み込んだ「大阪素描より『祭』」、ビゼーの歌劇カルメンより「アラゴネーズ」「間奏曲」「ジプシーの踊り」を演奏。最後もドヴォルザークの「スラヴ舞曲第一番」で、一糸乱れぬ迫力の演奏が館内を包み、児童たちが目の前で繰り広げられるオーケストラの演奏に引き込まれていた。