熊野市議会の9月定例会が2日に開会した。会期を20日までの19日間と定めた後、補正予算案など7議案を上程した。議員提出議案では、全議員が所属する人口減少対策特別委員会の設置も決めた。
開会にあたり河上敢二市長が現在取り組んでいる主な事業の概要を報告した。それによると、8月8日に発表された南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)への対応は、同日午後5時に災害対策本部を設置し24時間体制で警戒に当たるとともに、市民に備えの再確認を呼びかけた。同情報は15日午後5時で終了したが、巨大地震の可能性がなくなったわけではないので、市民には通常の生活を送りながらも、引き続き地震への備えを実施してもらうようお願いしている。
熊野大花火大会は8月17日に開催された。厳しい暑さが続く中、11年ぶりの土曜日で約16万人の観客を迎えたが、大きなトラブルもなく無事に終えることができた。
10月16~18日には姉妹都市のイタリア・ソレント市から市長ら訪問団が訪れる。歓迎セレモニーや協定締結、記念植樹、来日中のピアニストのコンサートなどを予定している。
また、10月19、20日には熊野市で初となる「高虎サミットin熊野」が開かれる。戦国時代に赤木城を築城したと言われる藤堂高虎にゆかりのある地で2年に1度開催されているもの。サミット宣言や基調講演、視察ツアーなどが計画されている。河上市長は「ゆかりの地を軸に交流を深めるとともに、市の歴史や文化を再認識し、郷土に愛着を持ってもらいたい」と述べた。
最後は来年1月6日からの市役所庁舎等の開庁時間短縮について説明。市役所、紀和総合支所、保健福祉センター(健康・長寿課)については午前8時45分から午後5時までに。各出張所については午前9時から正午までと午後1時から午後5時までに変更する。職員の勤務時間に変更はない。
今定例会の議案は熊野市国民健康保険条例の一部改正、財産の取得、一般会計補正予算(第3号)、市後期高齢者医療事業特別会計補正予算(第1号)、市紀和地区水道事業特別会計補正予算(同)、令和5年度の市歳入歳出決算と水道事業会計決算の認定の計7件。報告では令和5年度市財政の健全化判断比率、紀和地区水道事業と市水道事業の資金不足比率についての報告もあった。
財産の取得は、指名競争入札で災害対応特殊消防ポンプ自動車を3773万円で購入するもの。一般会計補正予算案はB&G財団からの支援金を活用して行う防災拠点の設置及び災害時相互支援体制構築事業によるもので、8141万4000円を追加し予算総額は137億5983万7000円。一般質問は10~12日に行われる予定。