市民会館天井を改修へ 河上市長が定例会見

 熊野市の河上敢二市長は26日、定例記者会見を行い9月市議会定例会の議案や今後の行事予定などについて説明。熊野市民会館の吊り天井において国交省が定める11項目の安全基準のうち8項目で不適合が発覚したことを明らかにし「調査の結果、昭和46年の完成当時の安全基準には適合していたが、現在の基準では不適合となった。現状、平時においてはただちに天井が脱落する危険性は考えにくいが、改修に着手するまでは出来る限り市民会館ホールの利用を控え、文化交流センターで開催可能な行事については場所を変更してもらうなど協力を求めていきたい」とした。

 9月市議会には一般会計補正予算案や条例改正案など計7議案を上程する。補正予算案はB&G財団からの支援金を活用して行う防災拠点の設置及び災害時相互支援体制構築事業によるもので、補正額は8141万4000円。補正後の予算総額は137億5983万7000円。

 今後の予定では、10月16日~18日にイタリア・ソレント市からマッスィモ・コッポラ市長の一行が来市。歓迎セレモニーや協定書への調印、記念植樹、市内視察などを経て、茶道体験や歓迎夕食会、ピアノコンサートなどを予定している。

 また、10月19日・20日には高虎サミットin熊野を開催。藤堂高虎が築城等に携わった津市や滋賀県甲良町、愛媛県今治市など、藤堂宗家をはじめゆかりの地自治体の首長や親睦団体などを招き、基調講演やシンポジウム、交流会などを開く。9月21日(土)は有馬町の道の駅熊野・花の窟お綱茶屋で「熊野唐辛子収穫祭」を初開催。レシピコンテスト最優秀賞の試食や、農産物販売、唐辛子の量り売りなどを予定しており、一流シェフによる唐辛子料理の提案などで特産品としての認知度向上を図る。

 会見ではこのほか、七色ダム下流への大橋架橋を目指して熊野市と北山村、下北山村で構成する七色大橋架橋建設促進協議会の設立や、来年1月6日から実施を予定している市役所庁舎等の開庁時間短縮についても説明。市役所、紀和総合支所、保健福祉センター(健康・長寿課)については午前8時45分から午後5時までに。各出張所については午前9時から正午までと午後1時から午後5時までに変更する。職員の勤務時間に変更はない。

 市民会館については今年5月から7月にかけて、現行の建築基準法の基準にのっとり、脱落の恐れがないか吊り天井の調査を実施。結果、著しい天井材の腐食やゆるみ、欠損、天井下地材の曲げやつぶれは見受けられなかったが、支持構造部や天井材緊結など8項目が不適合となった。河上市長は「現在、現行の建築基準法を踏まえ、改修工事について施工方法や施工時期の検討を始めているところ。改修工事までの安全対策として、国交省が示す吊り天井の技術的助言の点検項目について、定期的な点検を行うことを基本に、ホールで行事を行う際は同様の点検を行う」とした。

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