寺に親しみ、禅の心育む 座禅、写経、イベントを体験 紀宝町鵜殿東正寺で夏季禅林

 紀宝町鵜殿にある曹洞宗醫王山(いおうざん)東正寺で22、23の2日間、「第44回夏季禅林」が実施された。地域の小学生8人が参加し、同寺の16代目・片野晴友住職や片野智博副住職らから教わりながら座禅や写経などを体験し、禅の心を育んだ。

 1泊2日で寺の生活を体験する恒例の行事だが、新型コロナウイルスの影響で2020年から当日開催になっていた。今回、5年ぶりに2日間のスケジュールが復活した。

 子どもたちは座禅や写経体験、カンボジアの子どもたちに送る日本語の絵本に翻訳文のシールを貼り付けるボランティア体験のほか、地元の土井裕夫さんがクラシックギターを演奏したり、「NPO法人ほがらか絵本畑」の三浦伸也さんと絵本の読み聞かせ遊びで交流したりした。

 メインとなる座禅では正しい姿勢を学習。子どもらは結跏趺坐(けっかふざ)、半跏趺坐(はんかふざ)といった正しい足の組み方から、法界定印(ほっかいじょういん)という手の組み方を実践した。写経では小学3年生以上が「般若心経」、2年生以下は「舎利礼文」(しゃりらいもん)について、言葉の意味を確かめるよう、一筆一筆丁寧に綴っていった。

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