熊野古道世界遺産登録20周年に合わせ、熊野市の西の玄関口である紀和町と、インバウンドプロモーションの先進地である田辺市本宮町を結ぶ二次交通(紀和・本宮線)の運行が7日からスタート。同日は紀和町の道の駅熊野・板屋九郎兵衛の里で運行式が行われ、大西浩文副市長、運行委託事業者である熊野ふるさと振興公社の野地俊行副理事長、熊野市観光協会の中平孝之会長、東紀州地域振興公社の杉﨑誠事務局長によるテープカットなどで運行開始を祝った。
同区間はこれまで、公共交通空白地となっており、この区間を結ぶバスを走らせるもの。和歌山県と三重県の県境を越えた新たな観光ルートの創生によってインバウンド需要をさらに高め、観光振興や地域経済の活性化につなげる。
経路はホテル瀞流荘から道の駅熊野・板屋九郎兵衛の里を経由して田辺市の世界遺産本宮館までとする定期路線で、1日1往復運航。運賃は1人1000円で、時刻表は▽10時30分、瀞流荘発▽10時35分、道の駅▽11時10分、本宮大社前着▽11時30分、本宮大社前発▽12時05分、道の駅▽12時10分、瀞流荘着―。瀞流荘着後は後発で熊野市街地へ向かうバス・熊野古道瀞流荘線への連絡も可能で、熊野市観光に繋げることができる。
運行式では大西副市長が「これまで公共交通がなかった地域をバス路線で結ぶことにより、新たな観光プランを発信していきたい。熊野古道中辺路と伊勢路を結ぶバスを活用することで双方の観光資源を活かしながら広域で連携して、更なる活性化につなげていきたい」と挨拶。テープカットに続き、地元住民らを乗せた第1便が本宮へ向けて出発した。