南海トラフ地震対策の強化に向け、三重県の一見勝之知事と県内市町長との意見交換会が17日、オンラインで行われた。能登半島地震の被災地支援活動からの気づきを踏まえ、2026年度を目処に南海トラフ地震に特化した方針を策定する考えが明らかになった。
県ではこれまでの市町長との議論や能登半島地震で活動した職員の意見などから、初動対応や避難所運営、情報収集、救助・救急活動などに関する課題46項目を整理。市町を地域ブロックに分け、相互支援する市町の枠組みをあらかじめ定める「三重県版カウンターパート」を検討している。
今回、初めて策定する南海トラフに特化した対策計画には、地理的状況などが似た能登半島地震で見えた課題を反映させる。一見知事は「方針に盛り込んだ方向性をより具体化したい。今後も市町長と話し合いの場を設けたい」と話し、南海トラフ地震の被害想定見直しを踏まえ、対策計画を煮詰めていく考えを示した。
意見交換ではヘリコプターなどからの映像を活用するなど、情報収集と情報共有の態勢作りをもとめる声がでた。能登半島地震の課題だけを軸とするのは危ういとの指摘もあった。