文化庁による令和6年度舞台芸術等総合支援事業(学校巡回公演)として11日、御浜町立阿田和中学校に創作和太鼓集団「打鼓音(だこおん)」が訪問。太鼓パフォーマンスを披露したほか、〝学べる芸術鑑賞会〟として生徒に和太鼓を体験してもらい、日本の伝統的な楽器である和太鼓を通じて感動を伝えた。
この事業は、小中学校等に文化芸術団体や個人・少人数の芸術家を派遣し、子どもたちに対して質の高い文化芸術を鑑賞・体験してもらう機会を確保するとともに、芸術家による表現手法を用いた計画的・継続的なワークショップ等を実施するというもの。独立行政法人日本芸術文化振興会の採択を受けた各分野(音楽、演劇、舞踊、伝統芸能、メディア芸術)のトップレベルの団体が、実施校において実演芸術の公演・メディア芸術の体験プログラムを実施。また公演とは別にワークショップも行い、児童・生徒に対して鑑賞指導や実技指導、共演の練習等を行っている。
2004年に結成された「打鼓音」(神奈川県横浜市)は、様々なコンテストで優勝するなど輝かしい実績を誇る。2005年から学校公演をスタートさせ、これまでに400校ほどを訪れている。
午前は3年生を対象にした和太鼓の歴史や演奏を体験するワークショップが開かれ、午後は全校生徒を前に『華囃子(はなばやし)』の演奏や1・2年生の演奏体験が行われた。
和太鼓は縄文・弥生時代からあったとされ、歌舞伎や寺や神社での神事、祭りなど現代に至るまで様々な場面で使われている。ケヤキを使った「長胴太鼓」、最も高い音が出る「締太鼓」、両面が同時に叩ける「桶胴太鼓」など和太鼓にも様々な種類があり、中国のイメージが強い「銅鑼」も実は和太鼓の一種。3年生はこれらの説明を受けた後、実際に叩く体験。基本的な姿勢や打法、リズムを習得した後、本公演で演奏する『華囃子』を練習。1・2年生も鑑賞する中、「打鼓音」のみなさんと3年生が一緒に音楽を奏でた。