第10回「オール熊野フェスタ」が26日、熊野市駅前で開かれ、子どもからお年寄りまで過去最多の約1万4千人(主催者発表)が来場。ステージや物産を楽しみ、650人が一斉にめはり寿しをほうばる新記録も打ち立てた。
熊野市と同フェスティバル実行委員会(田畑麻子実行委員長)が主催。「絆・賑わい」をテーマに、市内全域の物産販売や芸能を一堂に集め、地域の住民同士の一体感を深めて、地域の活力再生、市全体の活性化につなげる目的で開催。今年は熊野古道世界遺産登録20周年記念事業として実施した。
会場には「オール熊野マルシェ」と題した物産展が並び、市内特産品や飲食物、下北山村や市と交流のある宮崎県日向市や広島県熊野町、奈良県桜井市からの出店、ボルダリングや消防・自衛隊・海上保安庁などの展示、にいひめちゃんトランポリンコーナーなども開設された。
東京都の人気イタリア料理店で料理長をしている井上裕基さん(井戸町出身)の出店には開始前から長蛇の列ができていた。周辺では「熊野いこらい市」も同時開催され多くの人で賑わった。
M’sの子どもたちのダンスで賑やかにイベントがスタート。オール熊野合唱団や木本節、大正琴、金山相撲とり踊り、日本舞踊、松原龍宮太鼓といった伝統文化が次々と披露された。
ここで河上敢二市長が歓迎挨拶し、人口減少が進む中で人と地域をつなぐフェスタの意義を語った。来賓を代表し鈴木英敬衆議院議員が地域の元気を讃え祝辞を述べた。
サプライズでは「PHAT DANCE STUDIO」や三重高校ダンス部OB・OGが登場。キレの良いダンスで盛り上げた。引き続き、交流都市が紹介され、日向市の「ひょっとこ踊り」も登場。市民ら参加型の「みんなで踊ろう!笑顔のフラダンス」「みんなで歌おらい!歌好き全員集合!」、木本高校吹奏楽部の演奏が繰り広げられた。「みんなで踊ろう!」では「Ado」の「~唱~」の曲にあわせ、小さな子どもたちも元気よく踊り、拍手を浴びた。
また、熊野の郷土料理「めはり寿し」を来場者が一斉にほうばる「みんなでめはり『新記録に挑戦』」では、これまでの記録630人を上回る650人が参加し、見事、新記録を達成した。
ステージのトリとして久生屋町の東伸好さんが熊野のテーマソング『熊野が好き』を熱唱。ステージ横ではビジョンカーで市民グループ等が曲に合わせて踊る光景も映された。ビジョンカーでは熊野市出身の人気芸人「ニューヨーク」の屋敷裕政さんや、ミュージシャンの森山一徳さんはじめ、歴代実行委員長らの10周年を祝うメッセージも紹介された。
最後は田畑実行委員長がイベントや熊野の想いを語り、来場者に感謝の挨拶。熊野名物の「もちほり」で締めくくった。