令和6年春の叙勲で瑞宝双光章を受章した熊野市有馬町、元熊野市消防団長の曲田正さん(75)への叙勲伝達式が13日、熊野市役所貴賓室で行われ、河上敢二市長から曲田さんへ勲記と勲章が手渡された。
曲田さんは昭和49年3月に有馬分団に入団し、分団長や副団長を経て平成27年4月から熊野市消防団長を拝命。令和3年3月末に退任するまで47年もの長きにわたり、市民の生命財産を守るため奮闘した。平成23年に発生した紀伊半島大水害では団本部で陣頭指揮にあたり、自らも管内巡視に赴いて鬼ヶ城東口~志原尻までの国道周辺の警戒にあたりながら活動する団員を激励するなど、火災や自然災害等、数々の現場で一貫して消防人としての奉仕的精神を貫き活躍。職員のみならず地域住民からも信頼を集め、日常における団員の指導や施設の管理等、あらゆる面に多大な功績を残した。
伝達を受けた曲田さんは「大変ありがたいことと喜んでいます。消防団員の方々の協力と家族の支えがあったからこそ続けてこられたと思っていますし、47年も経ったという感じはなく、早かったように感じています」と改めて周囲に感謝。河上市長は「消防団員として47年にわたって活動されたというのはなかなかない。団員の方が一生懸命曲田さんの元で活躍されたのはもちろん、一番家族が不安に思う状況の中で出動しないといけないので、家族の理解や支えなくして47年も活動できなかったと思う。今回の叙勲でぜひご家族の皆さんと喜びを分かち合ってもらいたい。また、後に続く団員にとっても励みになる受章であり、引き続きご指導、ご鞭撻、ご協力をお願いしたい」と称えた。