令和6年秋の叙勲で瑞宝単光章・消防功労を受章した元御浜町消防団神志山分団長の福田輝男さん(81)への伝達式が9日に役場であった。天皇陛下と岸田文雄内閣総理大臣連名の賞状と勲章を、大畑覚町長が代理で福田さんに手渡し、約46年間の功労をねぎらった。
昭和44年5月に町消防団に入団。平成24年11月から退団する27年3月31日まで神志山分団長を務め、惜しまれつつも退団した。団員として45年10ヵ月、消防行政に参画して施設の充実や団員の待遇に意を尽くしたほか、豊富な知識や技術を後輩に指導するなどして地域住民からの信頼を集めた。県消防協会長から表彰徽章、県知事から精励賞、日本消防協会長から勤続章、消防長官から永年勤続功労賞を授与されるなど多くの評価を受けている。
福田さんは入団した20代の頃を振り返り、山火事や家屋火災が頻発していた中、自営業だったためサイレンが鳴ったらすぐに出られる状態だったこともあり、退団する先輩の後釜として入団したという。「周りの方に助けていただきながら、自分なりに一生懸命職務に励みました。そして分団長を最後に若い方にバトンタッチということで退団させていただいた。当時に比べればいまは火事も少なくなったのはとても良い事。このたびの受章は、ひとえにご指導ご支援いただいた皆様のおかげ」と話した。
大畑町長は福田さんへ、昭和から平成の後半に至るまで、長年にわたって町民の安全のために奮闘してくれたことに敬意と感謝を表し、「これからも健康に留意するとともに、経験を活かして御浜町のためにご指導ご鞭撻を」と言葉を送った。