混声合唱「ベーレンコーア」(谷川安子団長)の第5回演奏会「古道のきらめき」が21日、熊野市民会館で開かれた。総勢約50人の団員らが見事なハーモニーで満員の聴衆を魅了した。
同合唱団はベートーヴェンの第九交響曲を歌おうと2008年に結成された。熊野市を中心に紀北町から那智勝浦町までの団員が加盟している。これまで市の事業などで「第九」を披露し、2年に1度演奏会を行ってきた。今回5年ぶりに5回目となる独自の演奏会を開いた。
コンサートでは4部構成で行われ、第1ステージはベーレンコーアの愛唱歌『箱根八里』『雨』『おお牧場はみどり』『落葉松』で、見事な歌声を披露。第2ステージでは坂本九さんの名曲で力強いハーモニーが広がった。
第3ステージは発足当時からベーレンコーアを指導してきた小玉洋子さんのお楽しみステージが繰り広げられた。「ありがとう」をテーマに父や母、ベーレンコーアの仲間、観客への感謝を込めた歌が、声量たっぷりに会場を包みこんだ。
第4ステージは混声合唱のための組曲『旅』で、コロナ禍により歌う機会が失われた5年間の想いを歌声に乗せた。各曲の冒頭では熊野市井戸町出身のミュージカル俳優・楠木稔さんがナレーションを入れ、世界観を醸成。訪れた人たちを小旅行にいざなうようなステージとなった。
最後は『ふるさと』を合唱。観客も一緒になって歌い、会場一体となり盛り上がりを見せた。